リアル「ちょびっツ」? SoftBankが人型ロボット「Pepper」を発表
ケータイ発表せずにロボットが発表されてしまった件
「我々がロボットに感情を与え、心を与えることに挑戦します」
ということでSoftBankが突如、ロボット産業への参入とその第1弾製品となる「Pepper」というロボットを発表しました。
夏モデルの発表しないと思ったら、ロボット発表してきちゃったよ。
事前にいくつかのメディアが「ロボット事業参入か?」的な報道をしてましたが、まさしくその通り、ロボット事業への参入どころか、一般発売の決定しているロボットまで発表してきました。
発表によると、人の感情を理解するロボットなのだそう。
感情認識エンジンというのを独自アルゴリズムで開発していて、人の表情や声の調子から感情を読み取って、それに合わせた適切な方法でリアクションしてくれるとのこと。
また、最大の特徴としてクラウドと接続することが可能になっていて、そこに集積された情報からAIが進化していくそう。
もちろん個人情報保護がされるよう、それとは別にプライベートAIというものが実装されていて、持ち主とのやりとりで進化するようにもなっているらしいです。
なんというか最初からなんでもかんでもできるロボットではなく、人の手によって育てていく、成長し続けていくロボットという感じですね。なんか「ちょびっツ」のちぃっぽいな。
こちらは8人のクリエイターが、24時間でPepperに「だるまさんがころんだ」ができるようにしたという動画。
「Pepper」は動作をノードベースでプログラミングできるSDKが配布されることになっていて、個人レベルでも「Pepper」にいろいろなことができるようになっています。しかも言語知識不要。もちろんPythonやC++といった開発言語にも対応しているとのこと。
なお、開発されたプログラムはアプリとしてパッケージングし、今後オープン予定のアプリストア(仮称)で配布することが可能になるとのこと。なので、そんなプログラムとか面倒臭いという人でも、アプリストア経由で「Pepper」に様々な動作を組み込むことができるようになるわけですね。
人型ロボットの弊害はどうなんじゃろ?
とてもおもしろい且つ画期的な「Pepper」なんですが、個人的にどうしても行き着くのが、
人型にするデメリットって大きくね?
という点。
そもそも人型をしたものって、その向こうに人の姿が見えちゃうんですよ。なので感情を移入しやすい。
もし壊れでもしたら、ただ機械が壊れたときよりもショックの度合いが大きくなると思うんです。
今回の「Pepper」は見た目がまだそこまで人っぽくないですけど、人型をしたものにプレッシャーを感じてしまうという人も少なからずいるので、口頭で命令を与えて行動させるというシーンで命令しづらいという場合もありますよね。
発表会の質疑応答で、「人型にこだわった理由」という質問に対して、「愛情を抱きやすく、鉄腕アトムなどでロボットに対する親近感がある」と回答していましたが、ちょっといい方向で考え過ぎでないの? と思ってしまいました。
まぁ、どちらかというと「Pepper」の特性は育てる・成長させることにある感じなので、そういう意味では人型のほうがいいのかもしれませんが、それはそれで前述通り壊れた時に受けるショックがより大きくなりそうな気もします。
一般家庭で購入できる! 価格はPCと同程度
個人的な考えもちと書いちゃいましたが、そんな「Pepper」は一般の家庭で購入することが可能です。
発売時期は2015年2月。価格は19万8000円を予定しているとのこと。ちょっとお高めのペットと同じくらいでしょうか。まぁ買えなくはない値段ですよね。
なお、実際に「Pepper」に触れ合うことが事前にできます。
今後全国のソフトバンクショップに展開されますが、まずはソフトバンクショップ銀座店、ソフトバンクショップ表参道店で、本日からソフトバンククルーとして稼働するとのこと。
とりあえずどんなもんか見てみたいなぁとは思いますが、当分は「Pepper」目的の人がごった返しそうですね。
夏頃には秋葉原にアルデバラン・アトリエというのがオープンするそうで、そちらでも実際に触れ合えるようになると思われます。それを待ってみてもいいかなぁ。
とりあえず、実際どのくらいの人がコレを欲しがるのかはわかりませんが、いずれにせよ一般家庭にロボットがやってくる日もそう遠くなくなったんじゃないでしょうか。