Final Cut Pro Xだけでもかんたんにスーパースローっぽくする方法
前にも書いたことがあるような気がしてるんですが、投稿した記事を探しても見つからなかったので。
タイトルで言い切ってしまっていますが、今回はFinal Cut Pro Xを使って、普通のビデオカメラで撮影した映像をスーパースローっぽく滑らかなスロー映像にする方法について解説していきます。
以前、再生速度を変化させ、フレームを補間することで滑らかなスーパースロー映像を作り出せる「Twixtor」という動画編集プラグインを紹介しました。
このプラグイン、非常に有能なのですが、残念ながらFCPXには今のところ対応していないんですね。で、それならどうにかそれに近い映像にできないかなというのが今回の試み。
と言っても全然難しい話じゃないです。というかぶっちゃけかんたんすぎます。
まずは編集したい動画をFCPXに読み込みましょう。
動画を読み込んで、タイムラインに配置したらば、スローにしたいシーンのイン点とアウト点を切っておきましょう。
あんまり長いとやや処理に時間がかかるのと、スローにする分、尺が長くなりますから、その辺を意識しておきましょうね。
続いて、スローにするためにイン点とアウト点を切ったものを選択して、右クリック。
コンテキストメニューに表示されている「リタイミング」を選択します。
「リタイミング」が適用されたら、クリップの右端にカーソルを持って行き、適用したクリップをぐぃーっと伸ばします。こうすることで再生速度を遅くすることができるんですね。逆に縮めると再生速度は速くなります。
で、これで完成というわけではありません。
このまま再生しても滑らかさは全然ないため、なんとも微妙なスロー映像なのです。
そこで肝心なのが次の工程。
ツールバーの[変更]から[リタイミング]→[ビデオの品質]→[オプティカルフロー]を選びます。
これを適用することで、映像の動きを解析して中間フレームを補間することになります。まぁ精度としては「Twixtor」には劣ると思いますが、それでもなかなかにしっかりと滑らかさのある疑似的なスーパースローを作ることができますよ。
以下の動画は、この方法を使ってスーパースローにしてみたものです。
映像はフリーのフッテージ。1920×1080の29.97fpsのもので、部分的に再生速度を10%にしてあります。
どうでしょう。おわかり頂けますかね?
再生時間5秒から15秒までが疑似スローにした部分です。結構滑らかでしょ?
これをさらに再生速度を1%までやると、かなりスロー感が出て面白いことになります。
ただ、いろいろ触ってみて思うに、元の映像のフレームレートが24fpsや30fpsだと、フレームが補間されてもやや粗いかなと。
できれば撮影するカメラのほうが60fpsに対応してくれていると、だいぶ滑らかになるんじゃないかなと思います。例えばGoPRO2あたりとかだと結構いいんじゃないでしょうか。
それにしても、こういう効果をプラグインなしでもできるというのはユーザー的にはありがたいですね。逆再生カットを挟み込んでも面白い映像になりますし。
UI的にはiMovieに近い感じになりましたが、今ではマルチカム編集も可能になりましたし、なんだかんだでハイスペックなアプリケーション。動画編集したいなぁという人はFCPXを買っておくといいかもしれませんよ。