ネットの悪い面から子供を守るための「Filii」がベータ版の無償提供をスタート
昨年10月に設立されたエースチャイルド株式会社が、ネット上のいじめや出会い系サイト、ネット犯罪や個人情報の漏洩といった危険から子供を守るためのサービス「Filii(フィリー)」のベータ版を開始。無償提供をスタートしています。
子供が利用するSNSやスマートフォンの利用データをモニタリングし、その分析結果を親が見ることで、子供に迫る危険を回避しようというサービスのようですね。
なんだか子供のネット上の行動や発言を常時強制的に親が監視できるサービスみたいに見えますが、一応お子さん自身が運用しているアカウント側で許可しない限りモニタリングはできないようになっているようです。
また、あくまでも分析を目的としているので、お子さんが投稿したテキストの原文を親が見ることもできないようになっているみたいですね。
親に養われている子供にプライバシーもへったくれもないんじゃねーのか? っていう気がしないでもないですが、最近はそういう時代じゃないんでしょう。
今のところTwitter、Facebookに対応しているようなんですが、個人的にふと思うのは、果たして小中学生が現在メインに利用しているSNSってこの2サービスなんだろうかっていう疑問。なんかもっと他のサービス利用してるんじゃないのかなぁ。どうなんだろ。
「ソーシャルメディア白書2012」のデータによると、Twitterのユーザー年齢層は圧倒的に10代が多いわけですが、これは10代後半くらいが圧倒的に占めてそうですしねぇ。
おそらくは今後他のサービスにも対応していくのではないかと思います。オプション料金とかそういう感じになるのかもしれませんが。
保護者の利用登録、及びお子さんのアカウント側でのアクセス許可が出ると、保護者側はいつでも、デスクトップ、スマートフォンからお子さんのSNSでの活動状況やリスクのある投稿のアラートなどを見ることが可能になるとのこと。
なお、ハイリスクな投稿があった場合、保護者に対して自動的にリアルタイム通知が配信されるそうですよ。
ITリテラシーが低く、WebサービスやSNSってどういうものなの??? なんていう親御さんでも安心して使えるようになっているのがウリのようなんですが、そもそもそういう親の知識の無さが子供に対してちゃんとしたIT教育を行えない一因なのではないかなと。
というかむしろ親の世代にこうしたSNSを通じてバカをやらかしてるケースが多いこと多いこと。先日の店員土下座とか典型例ですよ。
下手したら子供のほうがはるかに理解が進んでいるんじゃないかと思います。
こうした便利サービスが広まることも大事なのかもしれませんが、もっと根っこのところをどうにかしていくことが必要なのかもしれません。
親と子供の両方が同じ目線でITやソーシャルメディア、それらに関わる犯罪や危険性といったものがどんなものであるのか学べる場や機会の拡充といったところも平行して進めていってもらいたいですね。