カバンに入れて持ち運べるクルマ「WalkCar」って道交法的に問題ないの?
最近動画が公開されて話題になっている「WalkCar (ウォーカー)」。
coccoa mortors Inc.によって開発された”カバンに入るクルマ”で、見た目は自走する台車というかなんというか。ものすごくシンプルで「なんで走れるのコレで?」って思ってしまうシロモノなんですよね。
でかいトラックパッドにキャスターくっつけただけのように見えるんですが、その実とんでもないテクノロジーの塊なんでしょうね。
実際に走っている最新の動画が以下になります。
重心移動によって操作が可能なんですね。
スイスイと曲がれるし、降りるだけでブレーキが掛けられます。
当然ですが歩くスピードよりも速いですし、自走するスケボーかと思いきや人を乗せた車いすを押すパワーもあり、やっぱりクルマといったほうが良さげ。“世界最小の電気自動車”という触れ込みも納得です。
なお現在発表されている情報だと、最高時速は10km、フル充電時の走行可能距離はおよそ12kmほどになるとのこと。耐荷重は120kgだそう。
道交法的にどうなんじゃろ?
なかなかに面白く、イノベーションを起こす力を持つ製品なのではないかと思える「WalkCar」ですが、やっぱりここで気になるのが日本の道交法で引っかかるんじゃないか? という点。
最初の発表が2013年ということで、この2年間の間にいろいろそのあたりをクリアすべく動いているのではないかと思います。
「原動機を用いる歩行補助車等」・・・いわゆるシニアカーの枠内で収められるかなぁとも思ったんですけど、この場合6km/hを超えてはならないとい規制があるため、「WalkCar」の仕様だと収めようがないんですよね。
なら、そこまで速度を落としちゃえばいいんじゃない? という気もしますが、それだと下手すりゃ歩くほうが速いわけで、コンセプト的に意味がなくなりそう。
ところがですよ、最近・・・というか7月に道路運送車両法ってのも一部改正されたんですが、これによってあのセグウェイの公道走行実験が一部地域で行われるようになりました。
正式に公道で走れるというわけではないんですが、一部改正された道路運送車両法だと、セグウェイが公道を走れる要件となっているのが、
- 道路幅3メートル以上の歩道
- 最高時速は10km/h以下
と定められているので、これに従えば「WalkCar」はこの枠内で問題なく公道走行が可能になるのではないかなぁと思います。
とは言え、果たしてこの辺りどういうことになっているのか、しっかり明確になっているわけではないので、詳しいことを明らかにしてから予約販売をスタートしてもらいたいところです。
予約販売は2015年10月からKickStarterで!
ということで、上に書いたように法的な部分さえクリアされているということであれば、ぜひとも欲しいと思う「WalkCar」ですが、予約販売はクラウドファンディングサイト「KickStarter」を通して、2015年10月から実施される予定だそうです。
販売価格は今のところ10万円前後だそう。
ポンっと出そうと思えないところではありますが、クルマとして考えれば格安ですし、なにより電動アシスト付き自転車よりもはるかに軽量・コンパクトですから、どこに行くのにも携帯できるということを考えれば、決して高い買い物ではないでしょうね。
ひとまず、今後の動向を注視しつつ、10月の登場を楽しみに待ちたいと思います。