これスゲェ! 光の力で消臭する「ルネキャット」体験イベント(解説編)
あわわわわわ。
参加してから随分時間が経ってしまったんですが、9/4に東芝マテリアルさんにて行われた「ルネキャット」体験イベントに参加してきました。
ちょっと長くなるので前後編に分けてお送りします。
「ルネキャット」ってなんぞや?
おそらく多くの人にまだ認知されていない製品なので、まずはここから簡単に。
「ルネキャット」は東芝グループで電子機器・医療機器用の磁性部品だったり化学材料、無機ELなどの製品を製造する東芝マテリアルさんによって作られた製品です。
照明ランプ用タングステン材料・・・要すると電球のフィラメントと、金属をナノレベルにまで細かくするナノ粒子化技術の合わせ技で開発されたのがそもそも。
噛み砕くと、タングステンの性質を利用し、光触媒によって消臭と抗菌を実現させてしまったという、傍目からじゃさっぱりわからないんだけど、ものすごい技術によって開発された消臭・抗菌・抗ウイルス効果を持つスプレーです。
光触媒作用
「光触媒」というと聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
光触媒は太陽光などによって、その表面に酸化力を発生させ、そこに接触する有機化合物や細菌といった有害物質を除去する環境浄化材料のこと。
代表的な光触媒としては酸化チタンが知られていて、主に住宅外壁の汚れ帽子に使われているんですが、これは弱点として紫外線がなければ作用しないんですね。そのため、紫外線を含む太陽光の届きにくい場所では光触媒性能が出なかったこともあり、これまで室内で使える材料は実用化されていなかったそうです。
なんか小難しい話が続きますが、つまりそれまで実用化されていなかったことを、東芝マテリアルさんが可能にした結果生まれたのが「ルネキャット」というわけ。
太陽光でなくても高い光触媒効果!
さきほど書いたように、これまでの光触媒は紫外線を含む光線(太陽光)によって、その性能を発揮するというものでした。
が、東芝マテリアルさんはその技術力をもって、光触媒の粒径を小さくすることでニオイ物質・菌等との接触面積を大きくし、光触媒粒子をきれいな構造にすることで、形成した電子と正孔を動きやすくさせた結果、居住空間で使用する蛍光灯や白色LEDの可視光でも、光触媒が活性化できるようになったんですね。
ああ、もう書いててもなんだかよくわからんw
「ルネキャット」は光触媒の名前
ということで、そんな技術によって開発された「ルネキャット」ですが、実はこれ製品名ではなく光触媒そのものの名称だったりします。
「Renaissance」(復活・再生) + 「Catalyst」(触媒・促す)
という2つの単語が由来で「Renecat」と命名されたそうです。名前は社内公募によって決められたんだとか。
ルネキャットが持つ効果
「ルネキャット」は一般的な消臭スプレー(ファブるやつとか)とは全く異なる性質を持つ製品です。上述したように光触媒効果を室内の照明で発揮することによって、以下の効果があります。
- 効果1) 消臭
室内の照明で光触媒が作用し、ニオイ物質を酸化分解させることで消臭効果が発揮されます。従来光触媒とくらべて高い分解性能を持っているのであらゆる生活中の悪臭を分解しちゃうそうです。 - 効果2) 抗菌
同様に酸化分解力で、黄色ブドウ球菌(MRSA)、大腸菌、O157(腸管出血性大腸菌)、肺炎桿菌、緑膿菌などを抑制します。 - 効果3) 抗ウイルス
鳥インフルエンザウイルス(H9N2亜種)に対するウイルス不活化効果も発揮します。
上の抗菌効果もそうですが、病院関係だけでなく鶏農家などにも大変喜ばれる効果が発揮されますねぇ。 - 効果4) VOC低減
シックハウスの原因となるものにVOCがあります。塗料や印刷インキ、接着剤、洗浄剤など有機溶剤に含まれるものですが、「ルネキャット」はこれも低減することができるそうです。
いやはや、なんとも多岐にわたってスゴい性能を発揮する「ルネキャット」ですが、ここで気になるのが、こんだけスゴい効果があると、人体に影響があるんじゃないの? という点。
もちろん、そのへんの安全基準となる、「急性経口毒性」「皮膚一次刺激性」「変異原性試験」「皮膚感作性試験(アレルギー試験)」は、財団法人日本食品分析センター、及び抗菌製品技術協議会の基準をクリアしているとのこと。
「ルネキャット」自体、主に布製品に使うものなので、例えば寝るときに使う枕などに使っても無問題です。
ということで、とりあえず解説編はここまで。
原理はなんとなく判るところもあるんですが、細かいところは全然わからず。。
で、そこを補完するための、実験パートが行われたので、後編ではその実験パートの部分を紹介していきますね。