こんな凄いプリンタは初めて! エプソンの新商品「PM-5600」体験会

5月31日土曜日、雨降る新宿へ行ってきました。目指すは「エプソン プロセレクション商品体験会&モニター」イベントに参加するため。

今回は6月に発売されるEPSONさんの最新プリンタ「PX-5600」を体験させていただけるというブロガー向け発表会です。

イベントの最初に、このプリンタを開発したチームの橋爪さんから、PX-5600の商品説明を受けました。

エプソン プロセレクション商品体験会&モニター イベント模様

まず、EPSONさんのプロセレクションシリーズとは、どういうものなの? ってとこからなんですが、プロセレクションは、ハイアマチュアからプロフェッショナルのカメラマンが満足のいく業界最高の顔料プリンタラインナップのことなんですね。

つまり早い話、写真にめっちゃくちゃ詳しいカメラマンが「これはいい!」と太鼓判を押すプリンタシリーズなんですよ。

で、今回はそのプロセレクションの新製品ということで、これまでもハイアマチュアからプロまでが納得いく中、どのようにさらなる進化を遂げたのかが説明されました。

まず、進化した点は3つあるそうです。

1. より進化したK3(VM)インク

EPSONさんが開発した高性能顔料インクのことで、3種類の黒インクでより素晴らしい印刷を実現するというものです。今回の新製品ではこの高性能顔料インクがさらにパワーアップしています。

2. ハイアマチュア写真愛好家向けに機能追加

今回のプロセレクションでは、CD/DVDへのレーベル印刷、厚紙への印刷に対応したとのことでした。今までの機種は出来なかったんですかね?

写真愛好家向けの機能追加と言っていましたが、CD/DVDのレーベル印刷は、動画をDVDにオーサリングする人にとっても嬉しい機能ですよね。さらにPictBridgeに対応もしたそうです。

3. よりユーザーフレンドリーに

USBポートを2ポート搭載されたそうです。個人的にはあまりプリンタを使わないので2ポート搭載の利点がいまいち見えていないんですが、多分便利になるんでしょうね。

また、スループットの向上も図られています。そしてプリンタドライバの改良もされているとのこと。

184京パターンから自動的に最適な色を組み合わせる!

で、この説明を聞いていて「すげぇ」と本気で感動したのは、「新画像形成技術LCCS」という技術。

この技術によって、プリントされる写真の粒状性、階調性、カラーコンスタンシーのレベルが格段に向上しているそうです。

またプリンタドライバ側で、写真のプリント時に最適な色の組み合わせを、6色の場合であれば、291兆通りから。
また8色を利用した場合は、184京通りから自動的に選び出しプリントしてくれます。

最早、天文学的な数字になっているパターン数から、そんなことが、しかも自動で行われるなんて、EPSONさんの技術は果てしないところにあるんだなぁと実感しました。

他にももっと細かい説明を受けていたんですが、ぶっちゃけ個人的にはよく解りませんでした。
内容的に技術的な話が多いというか、技術の話をされても、プリンター作ってるわけではないため、そっち側のリテラシーは極端に低いですからね。

出来ればもっと直球な「技術はこうなんだけど、これがあるからこんなプリントが出来るんです。そうするとこれまではアレだったものが、コレになるんです」みたいな説明をして貰えると良かったなぁと思います。

プロカメラマンによるモノクロプリント講座

で、続いてプロカメラマンである根本タケシさんの登場。

プロカメラマン 根本タケシ氏

根本タケシさんは、広告写真、主にブツ撮りをデジカメでの入校を、10年以上前から実践してきた方で、今は簡易なデジタルワークフローを広めることに力を入れたりと、デジタル技術の普及・実践に努めていらっしゃる草分け的存在だそうです。

で、今回はその根本さんから、モノクロプリントをもっと楽しむ方法を教えていただけました。

で、そのモノクロ写真を楽しむ最大のコツは2つ。

  1. モノクロ写真はカラーデータをモノクロ化する
  2. 写真は個性なので、モノクロ化は自分でする

ということ。

つまり、最近のカメラにはモノクロ写真をカメラ側で撮影出来る機能もついていますが、それを使わない。写真を撮るときにはカラーで撮影するということです。

また、モノクロ化を自分で行うことで、自分の個性、写真の撮影対象の個性を浮き立たせることができるということです。
モノクロ化をするのに、安易にグレースケールに頼る人がいますが、あれはモノクロではなく、単純にカラーデータを捨てただけ。
なのでそこには個性が残らないからやってはいけないそうです。

では、どうすればいいの? ということになるんですが、根本さんから簡単な方法を教えていただきました。

1) 色相・彩度を使う

彩度をマイナス100にして、明度で各色の色分離を図り、トーンカーブでコントラストを整えます。

2) チャンネルミキサを使う

これはチャンネルミキサを開いて、ダイアログでモノクロにチェックを入れ、ソースチャンネルに係数を入れる方法です。

その係数は、上から順に「24 68 8」これで合計値が100になります。そしてトーンカーブと平行調整でコントラストを整えます。

いずれの方法でもトーンカーブを使うと言われていましたが、根本さん曰く、下手にトーンカーブはいじらない方がいいとのことでした。意外に駄目な写真になってしまうことが多いらしいです。

で、根本さんに言われて、慥かにその通りだと思ったのが、

「モノクロはカラーだ」

という台詞。

モノクロというと単純に黒と白で構成されたものだと思いがちですが、そんなわけがないんですね。モノクロの中にある黒と白にはそれぞれ幾種類もの黒も白もあるわけです。さらにそこには幾種類ものグレーも存在しています。

これらが複雑に絡み合っているのがモノクロなわけですから、これはれっきとしたカラーであることは間違いありません。
もしかしたらモノクロ写真は、カラー写真の調整よりもさらに奥深いものなのかもしれないなぁと思いました。

そんなわけで、根本さんのモノクロ講座も終わり、いよいよ今度はブロガーそれぞれが持ち込んだ写真データをPX-5600の機能を使ってモノクロ印刷する体験。

で、これがその新商品「PX-5600」です。

プロカメラマン 根本タケシ氏

デカっ!

流石にA3までプリント出来ると言うだけあって筐体の大きさにはちょっとびっくり。奥行きはそうでもないんですが、幅があるんですよねー。

で、今回はこのPX-5600の機能でモノクロプリントが出来るんですが、そのモノクロプリントも4種類あります。これこそが前述のK3インクの進化が成し遂げるものなんですね。

その4種とは、純黒調(ニュートラル)、暖かみのある印象の温黒調、そして青みがかった印象の冷黒調、そしてセピアです。

今回僕が持って行った写真データは、かなりくっだらね~写真だったんですが、被写体が暖かみのある被写体だったので、温黒調が合いそうという理由でそれを選択。印刷する紙にはヴェルヴェットを選択しました。

出来た写真にはサインを入れたわけですが、プリントのみならず、額装までしていただけました。くっだらね~写真がそれなりの写真に見えてくるから凄い。

で、一通りイベントが終わって、このレポートも終わり。

…と言いたいところですが、実はまだ続きがあります。
なんと、この新商品PX-5600をモニター貸し出ししていただけるんです!

しかも1ヶ月間も!

予備のインクやプリント用の紙も含めて貸し出していただけるなんて素晴らしいオマケです。まぁ心の片隅で、どうせなら頂戴!って思いましたが、流石にそれは(ry

何しろ10万円くらいするシロモノですからね。
でもでも、貸し出して貰えるだけでも本当に嬉しい。プライベートで撮った写真も仕事で撮った写真もガシガシプリントしたいと思います。

モノクロパターンそれぞれ

会場にはこんな感じで根本さんの作品も飾られていました。
写真をまじまじと拝見させていただきましたが、凄い。やっぱプロは違うなぁ。

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